運送発注羅針盤 操作ガイド

User Guide β v0.6

輸送の要求仕様書を発行し、見積を比較し、取適法・独占禁止法・危険物規制・外為法の確認を通したうえで発注書を作成するツールの使い方と、判定の根拠をまとめたものです。

ツールを開く → お問い合わせ service@butsuryu-dao.com

01このツールでできることOverview

運送を委託するとき、荷主には「何をいくらで頼んだか」を書面で明示する義務があります。2026年1月1日に施行された取適法(中小受託取引適正化法)で、この義務の対象に特定運送委託が加わりました。従来は口頭やメールで済ませていた運送の発注が、記載事項の決まった書面を要する取引になったということです。

本ツールは、その一連の流れを一つの画面で行います。

  1. 輸送要求仕様書をつくる。区間・貨物・車格・附帯業務・荷待ち条件を具体的に書き切り、案件コードとして運送事業者へ渡します。
  2. 見積を集めて比べる。運送事業者が案件コードを読み込んで見積を入力するか、荷主が受け取った見積を代理入力します。基本運賃・附帯業務・燃料サーチャージを分けて比較できます。
  3. 発注書を発行する。選定した見積から、取適法第4条の明示事項を満たす発注書を組み立てます。発行前に、法令適合チェックが入力内容を検査します。
誰のためのツールか 荷主側の調達・物流担当者が主な利用者です。運送事業者側は STEP 2 の見積入力だけを使うこともできます。案件コードを介せば、双方が同じ仕様を見ながら作業できます。

02テスト版の注意事項Before you start

ツール画面の上部にある注意事項は、見出しをクリックすると折りたためます。折りたたんだ状態は次回も引き継がれます。内容は以下と同じです。

実際の発注に使う前に、必ず自社の法務・顧問弁護士の確認を受けてください。 適合チェックの判定と発注書の記載事項は、公正取引委員会・国土交通省・経済産業省の公表資料に基づく作成補助です。法令解釈を保証するものではありません。

判定しないもの

輸出管理の該非判定そのものと、危険物の分類は本ツールでは行いません。これらの項目は、確認すべき事項を漏らさないための点検表として機能します。判定の主体は輸出者・荷主であり、その責任は移りません。

データの保存について

入力内容はご利用の端末のブラウザ内だけに保存されます。サーバーには送信されません。裏を返せば、ブラウザのデータ削除、シークレットウィンドウの終了、端末の変更で失われます。重要な案件は案件ファイル(.json)とPDFを別途保存してください。

仕様変更について

テスト版のため予告なく仕様が変わり、保存済み案件が読めなくなる可能性があります。

取適法の2年間の記録保存義務は本ツールでは満たせません。 確定した発注書はPDFで書き出し、自社の文書管理システムに保存してください。ブラウザ内の保存は作業中の控えであって、法定の保存記録ではありません。

03最初にすること:既定設定Saved defaults

画面上部の「自社の既定設定」を最初に一度だけ入力し、「既定値を保存」を押してください。同じブラウザで次に開いたとき、以下が自動で入ります。二回目以降の入力量が大きく減ります。

項目使われる場所
自社名(委託事業者)STEP 1 の委託事業者欄、発注書の宛名
自社の資本金・従業員数取適法の適用判定
発注番号の接頭辞新規案件の発注番号を PO-202609- の形で自動生成
締め日・支払サイト納品日から支払期日を自動計算(08節)
既定の支払手段STEP 3 の支払手段
既定の待機料STEP 1 の待機料の取決め
消費税率発注書の税込合計
取引先(運送事業者)は既定設定ではなく取引先マスタで管理します。03b節を参照してください。

既定値もブラウザ内にだけ保存されます。「保存を削除」でいつでも消せます。

03b取引先マスタPartner master

運送事業者は一度登録すれば、次回からプルダウンで選ぶだけになります。STEP 1 の一番上にある「登録済みの運送事業者から選ぶ」で選択すると、名称・資本金区分・従業員数が入ります。

  1. 運送事業者名・資本金区分・従業員数を入力する。
  2. 「この事業者をマスタに登録」を押す。同じ名称がすでにある場合は上書きされます。
  3. 次の案件からはプルダウンで選ぶだけ。不要になったら選択して「選択中を削除」。

資本金が分からないとき

適用判定に必要なのは正確な金額ではなく区分です。3億円超/1千万円超3億円以下/1千万円以下 のどれかが分かれば判定できます。

運送事業者名の下に検索リンクを2つ置いています。「社名+資本金でウェブ検索」は、入力済みの社名を件名に入れた検索を新しいタブで開きます。「法人番号公表サイト」は国税庁のサイトを開きます。調べた値を資本金欄に入力すると、区分が自動で切り替わります。

資本金の自動取得はできません。 本ツールは外部サーバーへ通信できない仕組みの上で動いているため、企業サイトや公的データベースから資本金を自動で読み込むことはできません。検索リンクは、調べる手間を一往復分だけ減らすためのものです。取得した値の正確性はご確認ください。

マスタの内容もこの端末のブラウザ内にのみ保存されます。案件ファイルには含まれないため、別の端末では改めて登録が必要です。

04STEP 1 輸送要求仕様書Requirement spec

取引区分と取引類型

まず取引区分(国内輸送/輸出/輸入)を選びます。輸出を選ぶと、画面の最上部に外為法の該非判定に関する警告が出て、輸出管理の入力欄が開きます。

次に取引類型です。取適法の特定運送委託は、次の4類型に限られます。

  • 販売する物品の、取引の相手方への運送
  • 請け負って製造した物品の、発注者への運送
  • 請け負って修理した物品の、依頼者への運送
  • 請け負って作成した情報成果物が化体された物品の運送

自社倉庫間の横持ちや、調達物流の引取りは対象外です。「上記以外」を選ぶと対象外と判定されますが、その場合でも独占禁止法と物流特殊指定は適用されます(07節)。

適用判定

資本金と従業員数から、取適法の対象取引かどうかを判定します。特定運送委託はグループA基準です。

基準委託事業者(荷主)中小受託事業者(運送)
資本金3億円超3億円以下
資本金1千万円超 3億円以下1千万円以下
従業員数300人超300人以下

いずれかの組み合わせに当てはまれば対象です。対象となる場合、荷主は①発注内容の明示、②取引記録の2年間保存、③受領日から60日以内での支払期日設定、④遅延利息(年14.6%)の4つの義務を負います。

車両手配

車種と台数は「車両手配」の表で指定します。1車種1台の単純な依頼から、複数車種の同時手配まで同じ表で扱います。詳しくは04c節を参照してください。

貨物と附帯業務

品名・荷姿の欄に「一式」「一切」といった包括的な表現を使わないでください。給付内容が明確でないとして取適法違反となるおそれがあります。ツールはこれらの語を検出して不適合と判定します。

附帯業務(荷積み・荷卸し・検品・仕分け・ラベル貼付・横持ち)は、選択したものが STEP 2 の見積フォームに料金欄として展開され、発注書に一件ずつ分けて記載されます。「運送業務その他一切の附帯業務」という包括記載は認められません。

荷待ち想定時間と待機料の単価もここで取り決めます。待機料は実績精算として発注書に記載されます。

危険物明細

「危険物・高圧ガス・毒劇物を含む」にチェックを入れると明細欄が開きます。適用法令(消防法・高圧ガス保安法・毒物及び劇物取締法・火薬類取締法)、国連番号、正式輸送品名、クラス・区分、容器等級、指定数量の倍数を入力し、SDSとイエローカードの交付、車両装備、運送事業者の取扱資格を確認します。

危険物の情報提供は荷主の責務です。 性状と応急措置の情報を提供しないまま委託した場合、事故時の責任は荷主にも及びます。指定数量以上の運搬では、標識の掲示、消火設備の携行、混載禁止の制限が課されます。

輸出管理

取引区分で「輸出」を選ぶと表示されます。該非判定の状況(未実施/非該当/該当・許可要/許可取得済)、判定書番号、HSコード、仕向国、需要者・最終用途を記録し、キャッチオール規制の確認と外国ユーザーリストの照合をチェックします。

フォワーダーへの委託は輸出者の責任を免れさせません。 該非判定と許可取得の主体は輸出者です。リスト規制に該当する貨物は、経済産業大臣の輸出許可を取得するまで輸出できません。許可前に船積スケジュールを確定させないでください。

案件コードの発行

「案件コードを発行して運送事業者へ共有」を押すと、RFQ- で始まる文字列ができます。これをメール等で運送事業者に送ると、相手は STEP 2 で読み込むだけで仕様が展開され、見積の入力に進めます。コードには仕様の内容だけが含まれ、金額や既定設定は含まれません。

04b往復・複数拠点配送Round trips & multi-stop

STEP 1 の「輸送形態」で、片道/往復/複数拠点配送/複数拠点配送+復路 を選びます。選んだ形態に応じて入力欄と見積欄が増えます。

複数拠点配送

上の「卸地」が1箇所目です。2箇所目以降を表に追加します。1行につき、拠点名・作業(荷卸し/荷積み/積卸)・着日・着時刻・数量・作業内容を入れます。

拠点ごとに書き分けてください。 取適法が求める「給付を受領する場所」と「役務の提供期日」は拠点ごとに特定する必要があります。「県内5店舗を巡回」といったまとめ書きでは特定したことになりません。拠点名または着日が空の行があると不適合になります。

見積フォームには立寄料(合計)の欄が増えます。配送先が増えれば拘束時間と作業量が増えます。1箇所目と同じ運賃で複数箇所を回らせることは、著しく低い代金の設定にあたるおそれがあるため、立寄料が未設定だと要確認になります。

発注書では、給付を受領する場所の欄に全拠点が番号付きで列挙されます。

往復輸送

復路の区分を、空車回送/空パレット・通い箱の返却/別貨物の積合せ/返品・引取り から選びます。復路の到着地を空欄にすると、積地に戻るものとして扱われます。

見積フォームには復路運賃の欄が増えます。

空車回送でも費用負担を明示してください。 復路運賃が0円の場合は要確認になります。往路の運賃に復路の費用を含めているのであれば、その旨を書面に明記してください。復路を無償で担わせることは、著しく低い代金の設定にあたるおそれがあります。空車回送以外(貨物を扱う復路)で復路の貨物内容が空欄の場合は不適合です。給付として特定する必要があるためです。

判定に加わる項目

項目表示条件判定
配送先ごとの特定複数拠点配送 適合 全拠点に場所・着日あり
不適合 未入力の行がある/追加拠点が0件
立寄料の設定複数拠点配送 適合 立寄料あり
要確認 未設定
復路の対価往復 適合 復路運賃あり
要確認 0円・未設定
復路の給付内容往復(空車回送以外) 適合 復路の貨物を記載
不適合 未記載

04c複数台・複数車種の手配Vehicle allocation

STEP 1 の「車両手配」の表で、車種ごとに行を分けて台数を指定します。1車種1台の単純な依頼も、10tウィング2台と4t冷凍冷蔵車1台を同時に手配するような依頼も、同じ表で1回の発注として扱えます。

列内容
車種軽貨物から10t・トレーラー・冷凍冷蔵車まで。荷役に関わる車両・機材として、パワーゲート付車両(テールリフト)、ユニック車(クレーン付)、セルフローダー・重機運搬車、フォークリフト(荷役機材の手配)も選べます。該当がなければ「その他」を選び、用途欄に記載してください。
台数その車種を何台手配するか。
温度帯車両ごとに設定します。常温車と冷凍車を混在させる場合に使います。
積載内容・担当区間・用途その車両に何を積み、どこを担当するか。複数車種のときは必須に近い項目です。

行の右端の × で削除できます。最低1行は必要です。表の下に「2 車種・計 3 台」のように合計が出ます。

見積は車種ごとの単価で受け取る

STEP 2 の見積フォームに、車両手配の表と連動して車種別の単価欄(1台あたり)が並びます。単価を入れると台数を掛けた合計が「基本運賃 合計」に自動で入ります。

例:10tウィング2台@44,000円+4t冷凍冷蔵車1台@40,000円 → 基本運賃 128,000円 総額だけで見積を受け取った場合は、基本運賃の欄に直接入力しても構いません。ただしその場合、車種ごとの対価が明示されないため、適合チェックで指摘が出ます。

見積比較表では、運送事業者名の下に手配車両の構成が表示されるので、同じ構成で比べているかを確認できます。CSVにも車種と単価の列が入ります。

発注書への記載

発注書には「手配車両」の要約に加えて、車両別の内訳が独立した行として入ります。車種・台数・温度帯・積載内容と、単価 × 台数 = 小計 がそれぞれ記載されます。取適法が求める「給付の内容」と「代金の額」を、車種の単位まで分解して示すためです。

判定に加わる項目

項目表示条件判定
手配車両の特定常時 適合 1行以上あり台数が1以上
不適合 行がない/台数0の行がある
車種ごとの積載内容2車種以上 適合 全車種に積載内容・用途あり
要確認 空欄の車種がある
車種別の単価2車種以上 適合 全車種に1台あたりの単価あり
要確認 選定見積に車種別単価がない(総額のみ)
不適合 単価が未設定の車種がある
異なる車種をまとめて一つの運賃にしないでください。 車格が違えば原価も拘束時間も異なります。総額だけの取決めでは、どの車両にいくら支払われているのかが当事者間で共有されず、後から一部の車両分だけを削るような運用を招きます。車種別の単価を明示しておくことが、減額や買いたたきの疑いを避ける最も確実な方法です。

05STEP 2 見積の取得・比較Quotations

案件コードの読み込み

運送事業者側は、荷主から受け取った案件コードを貼り付けて「読み込む」を押します。区間・貨物・車格・附帯業務がそのまま画面に入ります。

見積の登録

運送事業者名、基本運賃、燃料サーチャージ、待機料単価、見積有効期限、回答日を入力します。附帯業務の料金欄は、STEP 1 で選択された業務の分だけ自動で並びます。ここを空欄のままにすると、STEP 3 の適合チェックで不適合になります。

比較と選定

登録した見積は比較表に並び、基本運賃・附帯業務・燃料サーチャージ・合計・待機料単価・有効期限が横に並びます。各行の「選定」で発注先を決めます。

最安値であることだけを理由に選定しないでください。 通常支払われる対価に比べ著しく低い代金を不当に定めることは、取適法と独占禁止法の禁止行為です。車格・附帯業務・待機料の条件が要求仕様を満たしているかを併せて確認し、その検討の経緯を STEP 3 の協議記録に残してください。

06STEP 3 発注書の発行Purchase order

発注条件

発注番号、委託をした日、支払手段、支払期日、消費税率を入力します。支払期日は既定設定から自動で入ります(08節)。手入力すると自動計算は解除されます。

支払手段で「電子記録債権」「一括決済方式」を選ぶと、金融機関名と満期日の欄が開きます。手形を選ぶと不適合になります。2026年1月施行の取適法で、代金の支払手段として手形を用いることは禁止されました。

確定発注額は、協議の結果、見積額と異なる金額で決まった場合に入力します。空欄なら選定した見積の合計がそのまま使われます。見積より低い額を入れると、引下げ率が計算され、協議記録の有無に応じて要確認または不適合になります。

参考:標準的な運賃等には、国土交通省の標準的な運賃や届出運賃に基づく参考額を入れます。基本運賃との比率が計算され、買いたたきの検証に使われます。

価格協議の記録

協議日、協議方法、協議当事者、協議内容・根拠を記録します。2026年1月施行の取適法では、協議に応じない、または必要な説明を行わないまま一方的に代金を決定することが新たに禁止行為として明記されました。協議の事実と、価格の根拠(標準的な運賃、燃料価格の推移、荷待ち削減の取組みなど)を残してください。この内容は発注書にも記載されます。

独占禁止法・物流特殊指定 セルフチェック

荷主が物品の運送・保管を委託する取引には、独占禁止法の優越的地位の濫用規制と、その具体化である物流特殊指定(平成16年公正取引委員会告示第1号)が適用されます。資本金基準に当てはまらず取適法の対象外となる取引でも、こちらは適用されます。6項目のうち確認できたものにチェックを入れてください。

発注確定

「この内容で発注確定として記録する」を押すと、案件一覧に「発注確定」として残り、事後に開いて内容とチェック結果を再確認できます。

07適合チェックの判定基準Compliance rules

STEP 3 の「法令適合チェック」は、入力内容を次の基準で検査します。適合は要件を満たしている状態、要確認は違反ではないが根拠や記録を補うべき状態、不適合はそのまま発注すると違反のおそれがある状態です。条件付きの項目は、該当する入力があるときだけ表示されます。

取適法

項目根拠判定
適用判定第2条 適用範囲 適合 特定運送委託に該当
要確認 対象外(望ましい実務として以降も点検)
給付内容の明確な記載第4条① 給付の内容 適合 品名・荷姿が具体的
不適合 未入力、または「一式」「一切」等の包括表現を含む
附帯業務の分離記載と対価第4条① 給付の内容 適合 選択した附帯業務すべてに対価あり
要確認 対価0円のものがある(運賃込みなら書面に明記)
不適合 対価が未設定のものがある
支払期日 60日以内第5条 支払期日 適合 納品日から60日以内
不適合 61日以上、納品日より前、または日付が未入力
支払手段第5条 支払手段 適合 現金/銀行振込
要確認 電子記録債権・一括決済方式(満期日が支払期日を超えないこと)
不適合 手形
価格協議の実施と記録第8条 新設禁止行為 適合 協議日と協議方法の両方が記録済み
不適合 いずれかが未記録
書面の交付時期第4条 直ちに交付 適合 委託日から3日以内
要確認 4日以上経過
不適合 委託日が未入力
検査完了期日第4条 検査期日 適合 検査なし、または期日を記載
不適合 検査ありで期日が未設定
有償支給原材料等
※有償支給ありのときのみ
第4条/第8条 適合 品名・数量・対価・決済期日を記載し、決済期日が支払期日以降
不適合 記載漏れ、または決済期日が支払期日より早い
遅延利息・記録保存の記載第4条/第11条 適合 年14.6%の遅延利息と2年間保存の旨を発注書に自動記載

独占禁止法・物流特殊指定

項目根拠判定
荷待ち・待機料の取決め物流効率化法/実務 適合 待機料の単価あり
要確認 未設定
見積額からの引下げ
※確定発注額 < 見積額のときのみ
優越的地位/取適法 第8条 要確認 協議記録あり(引下げ理由を具体的に残す)
不適合 協議記録なし
標準的な運賃との比較買いたたき/物流特殊指定 適合 参考額の85%以上
要確認 70%以上85%未満、または参考額が未入力
不適合 70%未満
優越的地位の濫用 セルフチェック独禁法/物流特殊指定 適合 6項目すべて確認済み
要確認 未確認が1〜2項目
不適合 未確認が3項目以上

危険物(該当する場合のみ)

項目判定
適用法令の特定 適合 法令を1つ以上選択
要確認 未選択
危険物の特定情報 適合 国連番号・正式輸送品名・クラスがすべて記入済み
不適合 いずれかが未記入
SDS・イエローカードの交付 適合 両方とも交付済み
不適合 いずれかが未交付
車両装備と取扱資格 適合 車両標識・消火設備と、運送事業者の資格・混載制限を確認済み
要確認 いずれかが未確認
指定数量以上の運搬 要確認 指定数量の1倍以上(標識掲示・消火設備・混載禁止の制限を確認)

輸出管理(取引区分が輸出のときのみ)

項目根拠判定
該非判定の実施外為法 第48条/輸出令別表第1 適合 非該当、または許可取得済
不適合 未実施、または該当・許可未取得
需要者要件・用途要件の確認キャッチオール規制 適合 キャッチオール確認と外国ユーザーリスト照合の両方済み
要確認 いずれか未済
不適合 リスト規制非該当なのに、どちらも未確認
需要者・最終用途の記録需要者確認 適合 記録あり
要確認 未記録

08支払期日の自動計算Payment terms

既定設定の締め日と支払サイトから、納品日(役務提供完了日)を起点に支払期日を計算します。納品日の属する締め期間の締め日を求め、そこから支払サイトを適用します。

取適法の60日は納品日から支払期日までの日数で数えます。締め日からではありません。そのため、締め期間の初日に納品した貨物ほど日数が長くなり、同じ支払サイトでも60日を超えることがあります。

締め・支払サイト最短(締め日直前の納品)最長(締め期間の初日の納品)60日
月末締/締月末払0日約30日収まる
月末締/翌月10日払約10日約40日収まる
月末締/翌月末払約30日約60日月によって超える
月末締/翌々月10日払約40日約71日超える
20日締/翌月末払約40日約70日超える
「60日以内のできる限り短い期間」が条文の要求です。 60日ぎりぎりに設定することが推奨されているわけではありません。31日の月と30日の月で結果が変わるため、月末締/翌月末払を使う場合は毎回この画面で日数を確認してください。判定結果には実際の日数が表示されます。

支払期日の欄を手で書き換えると自動計算は解除され、その案件では以後手入力が優先されます。

09案件の保存と再編集Saving cases

入力するたびに約1秒後、自動で保存されます。「保存済み案件」パネルの右上に保存時刻が出ます。ブラウザを閉じて開き直すと、最後に触っていた案件が復元されます。

操作内容
新規案件いま編集中の案件を保存したうえで、空の案件を開始します。既定設定は引き継がれます。
開く一覧から過去の案件を呼び戻します。編集中の案件は自動で保存されます。
複製日付を変えずにそのまま写します。日付をずらして起票する場合は09b節の「複製して起票」を使ってください。
削除その案件を消します。取り消せません。
この案件を書き出す1件の案件ファイル(.json)を保存します。別の端末に移すときに使います。
すべて書き出す全案件のバックアップファイルを保存します。定期的な実行を推奨します。端末を移す場合は09c節の「端末の引継ぎ」のほうを使ってください。
ファイルを読み込む案件ファイルを読み込みます。既存の案件は消えず、追加されます。

案件の状態は下書き見積収集中発注確定の3つで、見積の登録と発注確定の操作に応じて自動で変わります。

バックアップの書き出しが唯一の防波堤です。 ブラウザのデータを消すと案件は復元できません。週に一度など、決めた頻度で「すべて書き出す」を実行してください。

09b繰り返し依頼と複製起票Repeat orders

同じ区間を繰り返し依頼する定期便では、毎回ゼロから入力する必要はありません。「保存済み案件」パネルの「この案件を複製して起票」を使います。

隣のプルダウンで日付のずらし方を選びます。そのまま/1日/1週間/2週間/1か月から選ぶと、次の日付がまとめて後ろにずれた新しい案件ができ、その案件が開かれます。

複製時にずれるものそのまま引き継がれるもの
積込日、納品日、追加拠点の着日、復路の着日、委託をした日、支払期日、協議日、検査完了期日、有償支給の決済期日、見積の有効期限・回答日 取引当事者、区間、輸送形態、追加拠点の場所と作業、貨物、車格、附帯業務、危険物・輸出管理の情報、登録済みの見積と選定、独禁法セルフチェック、協議内容
複製元は「発注確定」のままです。 複製してできた新しい案件は下書きから始まります。元の案件の記録は変わりません。

定期便テンプレート

「テンプレートにする」を押すと、その案件が定期便として一覧の先頭に固定され、起動時に自動で開かれなくなります。ひな形として置いておき、毎回そこから複製起票する使い方を想定しています。同じボタンで解除できます。

複製後は日付以外も必ず見直してください。 車格の空き状況、燃料サーチャージ、待機料、見積の有効期限は前回と同じとは限りません。見積の有効期限が切れている場合は、改めて見積を取り直したうえで価格協議の記録も更新してください。前回の協議記録をそのまま残すと、今回について協議した事実がないまま記載していることになります。

09c端末の引継ぎMove to another device

パソコンの買い替え、別の端末での作業、担当者の交代のときは、画面上部の「端末の引継ぎ」を使います。案件ファイル(案件だけ)とは別で、環境ごとまとめて移すためのものです。

含まれるもの読み込み時の扱い
保存済み案件下書き・見積収集中・発注確定・テンプレートすべて移動先の既存案件に追加されます。上書きはしません。
取引先マスタ同名の事業者は上書き、ない事業者は追加されます。
自社の既定設定締め日・支払サイト・消費税率など移動先の既定設定を置き換えます。
利用状況の記録含めません。端末ごとの記録として扱うためです。
  1. 移動元の端末で「引継ぎデータを書き出す」を押し、JSONファイルを保存する。
  2. そのファイルを移動先の端末に渡す(USBメモリ、社内共有フォルダ、メール添付など)。
  3. 移動先の端末で同じパネルを開き、「引継ぎデータを読み込む」でファイルを選ぶ。件数が表示されれば完了です。

ファイル選択が使えない環境向けに、貼り付けでの読み込みも用意しています。書き出し側も、ファイル保存が使えない場合は同じ欄に内容が表示されるので、全選択してコピーしてください。

引継ぎファイルは平文です。 取引先名、区間、貨物、金額を含む取引情報がそのまま入っています。暗号化はしていません。受け渡しの経路(メール添付、共有フォルダの権限、USBメモリの管理)にはご注意ください。
移動元のデータは自動では消えません。 引継ぎ後、移動元の端末には同じデータが残ります。不要になったら移動元で案件を削除し、ブラウザのサイトデータを消してください。端末を手放す場合は特にご注意ください。

10書面の出力Output

右側のプレビューは、いま開いているステップに応じて輸送要求仕様書/見積比較表/発注書に切り替わります。出力されるのは、そのとき表示されている書面です。

形式用途備考
PDF取引先への送付、社内の文書管理への保存A4縦。長い書面は自動で複数ページに分割されます。書面を画像として描画するため、PDF内の文字検索・コピーはできません。
HTML文字を選択・コピーしたいとき、社内システムへの取り込み単独で開けるファイルです。
CSV見積比較を表計算ソフトで扱うとき附帯業務が列として展開されます。文字コードはUTF-8(BOM付き)。

保存の前に確認ダイアログが出ます。ダイアログで「保存しない」を選ぶと、ファイルはできません。

11データの扱いと利用記録Data & privacy

入力データ

入力内容・既定設定・保存済み案件は、すべてご利用の端末のブラウザ内にのみ保存されます。外部サーバーへの送信は行いません。同じページを開いた他の人からは見えず、配布元からも見えません。

利用状況の記録

テスト版の改善のため、操作の記録だけを端末内に貯めています。外部への自動送信は行いません。書き出しボタンを押したときにだけファイルができ、それを配布元に送るかどうかは利用者の判断です。

記録する記録しない
操作の種類(起動・案件作成・案件保存・仕様コード発行・見積登録・発注先選定・発注確定・PDF/HTML/CSV出力・ファイル書き出し/読み込み)と時刻
見積の登録件数、附帯業務の選択数
適合チェックの適合/要確認/不適合の件数
危険物の有無、国内・輸出・輸入の別、検査の有無、支払60日超のフラグ
ランダムに生成した端末の識別子
金額(運賃・附帯料金・合計・参考運賃のいずれも)
会社名、住所、担当者名、連絡先
品名・荷姿、発注番号、判定書番号
納品日・支払期日などの取引日付、協議内容
IPアドレス、位置情報、ブラウザの識別情報

記録している内容は「利用状況の記録」パネルの表にそのまま表示されます。チェックを外せば以後は記録しません。「記録を削除」でいつでも消せます。

返送は2通りです。利用ログの書き出し(.json ファイル)か、統計コードのコピー(400字程度の文字列。メール本文に貼るだけ)です。いずれも送付先は service@butsuryu-dao.com です。

12よくある質問FAQ

取適法の対象外と判定されました。このツールを使う意味はありますか。
あります。荷主が運送を委託する取引には、資本金基準に関係なく物流特殊指定と独占禁止法の優越的地位の濫用規制が適用されます。書面の明示、附帯業務の分離記載、荷待ちの対価、価格協議の記録は、いずれも対象外の取引でも問われうる論点です。
運送事業者に案件コードを送ったのに、相手の画面に金額が入っていません。
正しい動作です。案件コードには輸送の要求仕様だけが含まれ、金額・既定設定・協議記録は含まれません。金額は運送事業者が STEP 2 で入力します。
複数の運送事業者に同じ仕様で見積を依頼したい。
案件コードは何社に送っても構いません。各社から返ってきた見積を、荷主側の画面で STEP 2 に順に登録すれば比較表になります。運送事業者ごとに別々の案件をつくる必要はありません。
別の端末で続きをやりたい。
案件を1件だけ移すなら「この案件を書き出す」。パソコンの買い替えや担当者の交代など、環境ごと移すなら「端末の引継ぎ」を使ってください(09c節)。案件・取引先マスタ・既定設定がまとめて移ります。ブラウザ間・端末間でデータが自動で同期されることはありません。
PDFの文字が検索できません。
日本語フォントを埋め込むとファイルが数MBになるため、書面を画像として描画してPDF化しています。文字を選択したい場合はHTML形式で書き出してください。
不適合が残ったままでも発注確定できますか。
できます。ツールは操作を止めません。ただし発注確定の記録には不適合の件数も残るため、後から見たときに何が未解決だったかが分かります。
保存した案件が消えました。
ブラウザのデータ削除、シークレットウィンドウの終了、端末やブラウザの変更が原因です。書き出したバックアップファイルがあれば復元できますが、なければ復元できません。
社内の複数人で同じ案件を共有したい。
現在のテスト版ではできません。案件ファイルの受け渡しで代用してください。共有機能が必要な場合は service@butsuryu-dao.com までご相談ください。社内利用に限定した共有版を用意できます。

13用語集Glossary

用語意味
取適法中小受託取引適正化法。下請法(下請代金支払遅延等防止法)が改正・改称されたもので、2026年1月1日施行。
特定運送委託販売・製造請負・修理請負・情報成果物作成の相手方に向けた運送を、他の事業者に委託すること。取適法の改正で規制対象に追加された。
四条書面取適法第4条に基づき、発注時に交付する明示書面。旧下請法の三条書面にあたる。書面のほか電磁的方法でも可。
委託事業者/中小受託事業者取適法での呼称。旧下請法の親事業者/下請事業者にあたる。
物流特殊指定「特定荷主が物品の運送又は保管を委託する場合の特定の不公正な取引方法」(平成16年公正取引委員会告示第1号)。資本金基準によらず荷主に適用される。
買いたたき通常支払われる対価に比べ著しく低い代金を不当に定めること。取適法・独占禁止法いずれの禁止行為でもある。
標準的な運賃貨物自動車運送事業法に基づき国土交通大臣が告示する運賃の目安。適正原価・適正利潤を踏まえた水準の参考になる。
該非判定輸出しようとする貨物・技術が、外為法の輸出令別表第1・外為令別表に掲げるものに該当するかを判定すること。判定結果は該非判定書(パラメータシート)として保存する。
キャッチオール規制リスト規制に該当しない貨物でも、大量破壊兵器や通常兵器への転用のおそれがある場合に許可を要する制度。需要者要件と用途要件で判断する。
外国ユーザーリスト経済産業省が公表する、懸念用途への関与が疑われる外国の団体等の一覧。輸出前に照合する。
イエローカード危険物の輸送時に携行する緊急連絡カード。物質名、危険性、事故時の応急措置、緊急連絡先を記載する。
指定数量消防法で危険物ごとに定められた基準量。運搬時はこの倍数に応じて標識掲示・消火設備・混載の制限がかかる。
附帯業務運送本体に付随する荷積み・荷卸し・検品・仕分け等。運送と分けて内容と対価を明示する必要がある。

14お問い合わせContact

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物流DAO合同会社 service@butsuryu-dao.com

ご連絡いただきたいこと

種類お知らせいただきたい内容
不具合の報告どの画面のどの操作で起きたか、期待した動きと実際の動き、ご利用のブラウザ(Chrome/Safari/Edge等)と端末。可能であれば「利用状況の記録」から書き出した利用ログを添付してください。入力していた実際の案件データは添付不要です。
判定への異議適合チェックの判定が実務や法令の理解と食い違う場合、どの項目か、根拠とお考えの資料を添えてお知らせください。判定条件は07節に一覧があります。
機能のご要望どの業務のどの手間を減らしたいか、現在どう回避しているかを添えていただけると、優先順位を判断しやすくなります。
利用状況の記録の送付利用ログ(.json)または統計コードを、本文に貼るか添付してお送りください。テスト版の改善に使います。
導入・共有のご相談社内での複数人利用、共有版の提供、自社の運用ルールに合わせた調整などはご相談ください。
個別の法令解釈のご相談にはお答えできません。 該非判定の結論、危険物の分類、個別取引の適法性の判断は、顧問弁護士・通関士等の専門家、または所管官庁へご確認ください。本ツールの動作や記載内容についてのご質問は歓迎します。